金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

リラの門

リラの門         1957年

ルネ・クレール監督

物語

仕事もせず、なじみのビストロで酒に溺れる中年男ジュジュは、友人の“芸術家”の家に逃げ込んだ、警官殺しの逃亡犯ピエロ・バルビエをかくまることになる。
無為の日々を送っていたジュジュにとって、ピエロの世話を焼くことが新たな目的となる。
逃亡の機会をうかがいつつ、“芸術家”の家に潜伏するピエロは、ジュジュがひそかに惚れているマリアにみつかってしまい、彼女を誘惑する。
マリアはピエロに夢中になり、彼と共に逃亡しようとするのだが・・・

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フランス映画の巨匠ルネ・クレール監督の作品。伝説的シャンソン歌手ジョルジュ・ブラッサンスが出演、音楽も担当。『天井桟敷の人々』(1945)の名優ピエール・ブラッスールがお人好しのジュジュを熱演。ヒロイン役はダニー・カレル。

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1957年の映画です。4Kリストア版は画像も綺麗ですが、冒頭のリラの門を写した景色からはっとする美しさ、人情溢れるストーリーと悲喜劇、 俳優さんの味のある演技。ルネ・クレールチャップリン小津安二郎にも影響を与えたと言われますが、なるほどと思わせます。

岩波ホール支配人の高野悦子さんの解説。フランスに留学されていた経験から、舞台となる時代のリラの門の"場末感"を解説しています。作品の理解が深まります。

※2025年、1本目の映画鑑賞。