金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

風のガーデン

風のガーデン       2008年

物語
余命わずかな主人公の医師が、絶縁状態になっている北海道・富良野市の家族の元に戻るまでを描いた作品。緩和医療を題材としている。

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フジテレビ開局50周年を記念して制作されたテレビドラマ。脚本は倉本聰

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白鳥貞美(中井 貴一)

主人公の医師、麻酔学会の権威で緩和医療のエキスパート。自らが癌に侵されており余命が少ないことを知る。中井貴一さんは役づくりのため9キロも減量した。

 

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白鳥 岳(神木 隆之介)

知的障害を抱えるが、音を聴きとる能力と暗記力に秀でる。優しく純粋な子。難しい役柄を演じる神木隆之介には才能を感じさせる。

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白鳥ルイ (黒木メイサ

イギリスでガーデニングを学び、死んだ母親から受け継いだ、英国風庭園「風のガーデン」を守る。

 

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風のガーデンは、主人公と子供たちとの親子関係の再生と、父親(緒形拳)の和解の物語でもある。 父親は息子を許し息子の死を見届ける。主人公は家族に見送られ、穏やかで人間らしい死を迎える。それはハッピーエンドと言っていいのかもしれない。

 

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このドラマの撮影後、放送開始直前の2008年10月、出演者の緒形拳が肝臓癌で亡くなる。

自らが末期癌であることを伏して、劇中では癌で死ぬ息子を見送る役を演じていたことに、役者としての凄さを感じる。