メリィ・ウィドウ 1934年
物語
ヨーロッパの架空の小国マーショヴィア公国で女性の憧れを一身に集めるプレイボーイのダニロ大尉は、富豪の未亡人ソニアを歌で口説く。ソニアはダニロに魅かれるが、ダニロが有名なプレイボーイだと知りふるのだが、あっさり自分を諦めたダニロに失望し、再婚相手を求めて花の都パリに出る。さて、マーショヴィア国王は、国の半分もの富を有するソニアがパリで外国人と再婚してしまうと国が破産すると考え、ソニアを連れ戻すべくダニロをパリに向かわせるのだった…
本日もルビッチ監督。フランツ・レハールによって作曲されたオペレッタを下敷きに映画化した作品。
このメリィ・ウィドウはウィーン・オペレッタの超人気作(僕は知らなかったけど)で、3回も映画化され、本作がその2回目にあたるそうです。ヨハン・シュトラウスがウィンナー・ワルツやオペレッタの黄金時代の中心人物であるのに対して、レハールは白銀時代と言われるほど有名な人だそうです。
ダニロを演じるのは、モーリス・シュヴァリエ。「陽気な中尉さん」にも出演していたルビッチ監督のお気に入りの俳優さんですね。
気づきませんでしたが、モーリス・シュヴァリエは、ビリー・ワイルダーが監督した「昼下がりの情事」で、ヘップバーンのお父さんの役も演じていました。
ソニアを演じるのはジャネット・マクドナルド。美人でオペラも演技もできたパラマウントの看板スター。「桑港」のヒロイン役でしたが同じ女優さんとは気が付かなかった。
ロマンチック・コメディとしてストーリーもよいですが、オペレッタとして歌も楽しめ、さらにワルツやマキシムのカンカン踊りなどダンスシーンがも素晴らしい。ルビッチは舞台演出もやっていたそうで、ダンスシーンはこだわりがありますね。
これはルビッチの映画の中でも名作の方でしょう。素晴らしいエンターテーメント作品でした。
※今年118本目の映画鑑賞。