第十七捕虜収容所 1953年
物語
第二次大戦末。ドイツの第十七捕虜収容所に収容されていたアメリカ人の兵士2人が脱走しようと試みるが、あっけなく射殺されてしまう。
すると収容されているアメリカ兵たちは、収容所内にドイツ軍のスパイがいるのではないかと思い始め、日頃から抜け目のないてセフトンが疑われる。果たしてスパイとは誰なのか……
ビリー・ワイルダー監督作品。第二次世界大戦下、ドイツの捕虜収容所に収監されたアメリカ人軍曹が脱出を目指して奮闘する物語。主演のウィリアム・ホールデンがアカデミー賞主演男優賞を受賞。
ブロードウェイの舞台劇を映画化したものだそうです。「大脱走」みたいな派手なアクションはありませんが、仲間の中に潜むスパイを見つけだすサスペンスがたまりません。流石、ビリー・ワイルダーと唸らせる作品です。
多彩なキャラとユーモアもこの映画の魅力。全体主義に抵抗するヒューマニズムを描いた作品とも言えます。ロバート・ストラウスが演じた”アニマル”はコミカルで良かった。(受賞は逃したが彼もアカデミー賞にノミネートされています。)
“いぶし銀” 映画。この映画が公開された1953年のアカデミー作品賞は第二次世界大戦を舞台に男女のロマンスを描いた「地上より永遠に」に輝きました。他にも「ローマの休日」や「シェーン」など名作揃いの年ですが、そんな大作にも負けない魅力がある作品でした。
※今年46本目の映画鑑賞。