スティーブン・ダルドリー監督 2011年
物語
911の同時多発テロで、大切な父を亡くした少年オスカー。ある日、父の部屋に入ったオスカーは、見たことのない1本の鍵を見つける。その鍵に父からのメッセージが託されているかもしれないと考えたオスカーは、この広いニューヨークで鍵の謎を解くため旅に出る。
オスカーは発達障害のある子供で、知能は高いが数字やルールに異常にこだわり社会性に乏しいところがある。父親は自ら考案した調査探検ゲームを息子と一緒に宝することで彼の才能や社会性を引き出そうとしていた。
そんな父親が、911事件に巻き込まれて亡くなってしまう。
オスカーは亡くなった父親の部屋で花瓶の中に隠された封筒に入った鍵を見つける。大切に隠されていた鍵には、父親からのメッセージがあるに違いない。オスカーは鍵の謎を解くため調査探検ゲームを開始する。
オスカーの調査探検に付き合うアパートの間借り人の老人や、オスカーと母親との関係などヒューマン・ドラマが泣かせる。鍵の謎を解き明かすミステリー仕立ての展開が面白い。
第84回アカデミー賞は「アーティスト」が作品賞を獲得。「ものすごくうるさくて、」は多数の部門にノミネートされながら受賞を逃している。
いい映画だけど、遺族の気持ちを思うと911事件のネタ的な扱いには批判もありそうだ。この辺の理由でアカデミー賞の選考から外れたのではないかと思う。
※今年220本目の映画鑑賞