紅の拳銃 1961年
牛原陽一監督
物語
クラブ「銀の城」片隅に坐っていた石岡は、酒をあおっているニヒルな男を見て、“俺が探していたのはこの男だ”とつぶやいた。石岡はかつて射撃の名手だったが、戦争で右腕を失ってからは悪の世界に飛び込み、命知らずの男を殺し屋に仕立ててボスに売りこんでいた。殺し屋になることをあっさり引受けた中田（赤木圭一郎）は、女給の千加子を襲ったギャングを殴り倒し、その後も射撃の腕に磨きをかけていくのだった…
主演の赤木圭一郎は、石原裕次郎、小林旭に続く日活アクションスターとして期待されたが本作撮影後、撮影所内のゴーカト事故で21歳で死亡した。
「また殺し屋の話ですか、勘弁してくださいよ。殺し屋なんて実際にいやあしねえんだから」というパンチの効いた出だし。テンポ良いストーリー展開で引き込まれる。
中国マフィアとの対決。いかにも”怪しい”中国人は昭和っぽい。懐かしい感じ。
ヒロインの菊代（笹森礼子）。石岡の妹で目が見えなかったが、神戸の名医に手術してもらい視力を回復する。こういうのも昭和っぽいな。
列車の中で顔を知らぬ中田を探す菊代。偶然、同じ列車に乗っていた中田は菊代に気づくが、彼女に名乗らず、そのまますれ違う。
中田は菊代への想いを抑えて、次の危険な任務に赴くのだった。
久しぶりの映画。昭和っぽいネタが満載で面白かった。赤木圭一郎さんは名優の雰囲気がありますね。早すぎる死が惜しまれます。
※今年27本目の映画鑑賞。
