逢ぴき 1945年
物語
ミルフォード駅内の喫茶店。沈痛な面持ちで向かい合っている中年の男女。とそこへ、女性の 知人が偶然に現れ、声を掛けれたローラは、同席の男性は医師のアレック・ハーベイで、彼は来週アフリカへ赴く、と紹介した…。
互いに配偶者を持つ身でありながら道ならぬ恋に惑う男女の出会いと別れを描いた恋愛映画。カンヌ映画祭でパルムドールを受賞。
モノクロならではの陰影を活かした心理描写。
会ってはいけない、でも会いたい。道ならぬ恋の”背徳感”が官能的ですらある。
舞台が駅なのがいい。ヴィットリオ・デ・シーカの「終着駅」もそうだけど、駅には出会いや別れ、旅立ちや人生の転機というイメージが映画の舞台になるんだね。
この映画、主人公の女性を語り手にした”女性向け"のロマンス映画です。製作された1945年はまだ男性中心の社会で斬新だったのではないかと思います。見応えありました。
※今年28本目の映画鑑賞。