カイロの紫のバラ 1986年
ウッディ・アレン監督
物語
30年代のニュージャージー。熱心に映画館に通いつめるウェイトレスに、ある日スクリーンの中から映画の主人公が語りかけてきた。銀幕を飛び出し、現実世界へ降り立ったその主人公は、ウェイトレスを連れて劇場を後にする。大慌ての興行者たちをよそに、2人の仲は進展していく。そして、主人公を演じた本物のスターが現れた事によって事態はますます混乱を極めていく……
「アニー・ホール」のウディ・アレン監督のロマンチック・コメディ。英国アカデミー賞 作品賞、ゴールデングローブ賞 映画部門 脚本賞などを受賞している。
映画のスクリーンから登場人物が飛び出して現実世界に降り立つ。このアイデアはキートンのコメディ映画で使われたものだそうです。映画評論家の淀川長治さんは、この映画に30年代の活動写真のノスタルジーに誘われたと、ウッディ・アレン監督の映画愛と才能を褒めていみした。
スクリーンの世界と現実世界を跨いだドタバタぶり、不幸な結婚生活を送るセシリアに訪れたロマンスの行方に盛り上がります。
他愛のないコメディと油断していたら、ラストでやられました。ウッディ・アレンらしいアイロニカルなエンディング…才気を感じさせますね。
※今年54本目の映画鑑賞。