創作活動は、作家さんの精神を消耗させるようです。特に週刊誌で連載されるギャグ漫画は、毎週、面白いネタを創り出さなければならず、そのプレッシャーから精神を病む漫画家さんがたくさんいました。そんなお話。
伝説のギャグ漫画。リズム感のある絵、個性的なキャラクターが生み出すギャグの数々、画力もセンスも抜群の素晴らしい漫画でした。
鴨川つばめさんは連載のプレッシャーで精神を病んでいくのですが、精神状態が作品に反映していて連載終了の頃は、絵のタッチが雑で、キャラに精彩がなく、ストーリーにも消耗感が映し出されます。最終回の寂しいカットが今でも思い出されます。
ストップ‼︎ ひばり君 !/ 江口寿史
ポップな絵柄、時代を先取りしたようなギャグでヒットした作品。作者の江口寿史さんは連載のプレッシャーで、白い原稿が、白いワニに見えたそうです。ひばり君!は結局、未完のまま連載を放り出して終わります。
「ふたりと5人」、「不条理日記」、「ななこSOS」などで知られる吾妻ひでおさんも連載を放り出して失踪しています。自らの失踪経験やアルコール依存症治療体験を漫画にした「失踪日記」が話題になりました。
クレヨンしんちゃん / 臼井 儀人
2007年頃、「クレヨンしんちゃん」が、鬱な展開になっているとネットで話題になっていました。ギャグ漫画でありながら、しんちゃんの幼稚園の先生の恋人がテロに巻き込まれて死ぬという悲しい話が描かれます。
臼井さんは、2009年に登山で崖下に落ちて、お亡くなりになっています。
暗い話ですみません。最後は明るい話です。
こち亀 / 秋本 治
長期連載記録を持つ「こち亀」ですが、秋本治さんは、まるでサラリーマンの勤務時間のように規則正しく執筆活動をされていたそうです。
あれ程長い間、週刊誌でギャグ漫画を連載することが出来たのは、心身の健康管理がしっかりされていたからなのでしょう。
作家ではない私ですが、創作活動の苦労を想像すると、本当に偉大な記録だと思います。