荒野の七人 1960年
物語
無法者の被害に嘆くメキシコの寂れた田舎町では、用心棒を雇うことになり、クリスをリーダーとしてヴィンやブリットら7人のガンマンが集結した。農民に自衛の策を教えるなどし、襲撃に備えるが……
黒澤明の「七人の侍」をリメイクした作品。ユル・ブリンナー、スティーブ・マックィーンらが出演。エルマー・バーンスタインの音楽が印象的な西部劇の傑作。
「七人の侍」のプロットを割と忠実にリメイクしている。黒澤明がジョン・フォードの西部劇に影響を受けたこともあるだろうが、刀が銃に変わっても同じストーリーが成り立つのが興味深い。
オリジナルと差異を感じたのは”農民”の方。
日本は瑞穂の国。米は命、稲作は神道である。武士に虐げられながらも強かに生きる百姓という”宗教的”な存在はメキシコにはいない。
「結局、勝ったのは百姓だ」という感動的なラストの台詞は、西部劇では浮いているように感じた。
※今年207本目の映画鑑賞。