ロープ 1948年
物語
舞台はマンハッタンにある、とあるアパートの一室。完全犯罪を完結させることにより、自分たちの優位を示すために殺人を犯したフィリップとブランドン。彼らは、殺人を犯した部屋に人を呼んでパーティを開く、というスリルを楽しみさえするが……
パトリック・ハミルトンの舞台劇の映画化。ヒチコック監督初のカラー作品。主演はジェームズ・スチュワート。
フィリップとブランドン。ニーチェの超人思想の信奉者で、完全犯罪を遂行することで自分たちの優越性を立証できると考えている。この二人は1924年に実際に起きた少年の誘拐殺人事件・「レオポルドとローブ事件」を元にしている。
被害者の両親や恋人を招待し、殺人を犯した部屋でパーティを開催する。死体を隠したチェストの上に料理を出したり、殺人に使ったロープで本を縛って両親に渡すなどして、優越感に浸る犯人。
パーティに呼ばれた教師ルパートは部屋で被害者デイビッドの帽子を見つけ、二人の行動の異常さから、行方不明になったデイビッドが二人に殺されたのではないかと疑い始める。
この映画でヒチコックは長回しで全編をワンカットに編集という実験的な試みをしています。舞台劇の良さと映画の良さがミックスされたような感じでしょうか。スリル感があります。
※今年39本目の映画鑑賞。