スキャナー・ダークリー 2006年
物語
アメリカのカリフォルニア州オレンジ郡郊外、覆面麻薬捜査官のボブ・アークター(キアヌ・リーヴス)は、終わることのない不毛な麻薬戦争を繰り広げていた。自分もドラッグ中毒であるにも関わらず、ドラッグ仲間のジム・バリスらの監視を行っていたが、ある日、上司から自分自身に対する監視せよとの不可解な指令を受け……
「ブレードランナー」や「トータル・リコール」を書いたSF小説の巨匠 フィリップ・K・ディックが1977年に発表した「暗闇のスキャナー」を原作にした作品。主演はキアヌ・リーブス、ウィノナ・ライダー。実写映像をトレースしてアニメーション化するロトスコープという技法によって制作された。
麻薬捜査官が囮捜査の中で麻薬に溺れていくストーリー。麻薬中毒者の意識におけるリアルと非リアルが混沌した作品の世界観を「ロトスコープ」というアニメ技法で表現したという。実写フィルムからのアニメ作成には1年以上かかっているらしい。
とは言え、この”ロトスコープ・アニメ"、目が疲れるし、長く見ていると船酔いの気分になる。せっかく、キアヌ・リーブスやウィノナ・ライダーという人気俳優を使いながら実写で見れないのは残念だ。
SFというスタイルだが内容的には麻薬中毒者を描いた作品。原作者のフィリップ・K・ディックは麻薬中毒者になっていた時期があるらしい。
起承転結のはっきりした展開で、バッドエンドながらストーリー的には悪くはないと思うのですが、ロトスコープの印象が強すぎてドラマ自体の面白さが感じられなかった…。マニアックな作品ですね。
※今年8本目の映画鑑賞。