金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

狂った果実

狂った果実              1956年

中平康 監督

物語

太陽族の滝島夏久はまだ純真な弟・春次の初恋の女性・恵梨を奪う。やがて心の中にあった兄弟への愛情の均衡も破れ、恵梨は夏久の強靭な肉体に強く惹かれていった。恵梨と夏久の全ての出来事を知った春次は、憑かれたようにモーターボートでヨットの二人を追った……

f:id:tomo2200:20210125133513j:image

f:id:tomo2200:20210125005054j:image

石原慎太郎の原作小説の映画。「太陽の季節」の姉妹作。裕次郎の初の主演作品。相手役は人気女優の北原三枝(後の裕次郎夫人)

f:id:tomo2200:20210125132201j:image

f:id:tomo2200:20210125132223j:image

北原三枝さん、美しいです。

恵梨は清純そうだけど、実は夫がいることを隠して、そうとは知らない春次との浮気を楽しむ悪女。(いや〜、騙されてもいいな。)

f:id:tomo2200:20210125022145j:image

で、騙された春次。なかなかのイケメンですが、この方、なんと津川雅彦さん!

f:id:tomo2200:20210125023535j:image

僕にとっては津川さんって徳川家康のイメージなので驚きました。

 

f:id:tomo2200:20210125022709j:image

さらに驚いたのは、夏久・春次兄弟の友人でハーフの平沢フランク。なんと岡田真澄さんの若かりし頃。

f:id:tomo2200:20210125023833j:image

こっちのイメージでしょ?

だいぶ脱線しました…。m(_ _)m

 

f:id:tomo2200:20210125024234j:image

f:id:tomo2200:20210125024258j:image

で、永遠のスター、石原裕次郎

役の夏久は「太陽族」と言われた無軌道な若者。弟の春次が付き合っている恵梨が、実は夫がいると知り、「浮気であることを春次にバラされたくなかったら俺と寝ろ」と恵梨に言い寄り、強引にモノにします。

卑劣です。最低な奴ですが… 

f:id:tomo2200:20210125132059j:image

なんですかね〜 (笑)

 

f:id:tomo2200:20210125025758j:image

反体制、破滅的なエンディング。ヌーヴェルヴァーグを先取りしたような作品。フランソワ・トリュフォーも高く評価していたそうです。

中平康 監督の大胆な表現も良かった、官能的なシーンなどが映倫などの議論を巻き起こしたそうですが、芸術的で素晴らしい映画ではないかと思います。いい映画でした。

※今年9本目の映画鑑賞。