狂った果実 1956年
中平康 監督
物語
太陽族の滝島夏久はまだ純真な弟・春次の初恋の女性・恵梨を奪う。やがて心の中にあった兄弟への愛情の均衡も破れ、恵梨は夏久の強靭な肉体に強く惹かれていった。恵梨と夏久の全ての出来事を知った春次は、憑かれたようにモーターボートでヨットの二人を追った……
石原慎太郎の原作小説の映画。「太陽の季節」の姉妹作。裕次郎の初の主演作品。相手役は人気女優の北原三枝(後の裕次郎夫人)
北原三枝さん、美しいです。
恵梨は清純そうだけど、実は夫がいることを隠して、そうとは知らない春次との浮気を楽しむ悪女。(いや〜、騙されてもいいな。)
で、騙された春次。なかなかのイケメンですが、この方、なんと津川雅彦さん!
僕にとっては津川さんって徳川家康のイメージなので驚きました。
さらに驚いたのは、夏久・春次兄弟の友人でハーフの平沢フランク。なんと岡田真澄さんの若かりし頃。
こっちのイメージでしょ?
だいぶ脱線しました…。m(_ _)m
で、永遠のスター、石原裕次郎。
役の夏久は「太陽族」と言われた無軌道な若者。弟の春次が付き合っている恵梨が、実は夫がいると知り、「浮気であることを春次にバラされたくなかったら俺と寝ろ」と恵梨に言い寄り、強引にモノにします。
卑劣です。最低な奴ですが…
なんですかね〜 (笑)
反体制、破滅的なエンディング。ヌーヴェルヴァーグを先取りしたような作品。フランソワ・トリュフォーも高く評価していたそうです。
中平康 監督の大胆な表現も良かった、官能的なシーンなどが映倫などの議論を巻き起こしたそうですが、芸術的で素晴らしい映画ではないかと思います。いい映画でした。
※今年9本目の映画鑑賞。