網走番外地 北海篇 1965年
石井輝男 監督
物語
網走刑務所を仮出獄となった橘真一は、刑務所仲間の保釈金を調達するため、オンボロトラックで雪に埋もれた峠を越えるという危険を買って出た。車中には運送店の娘に、この仕事を依頼してきた人相の悪い二人組。そして道中には、脱獄囚、骨折した娘を病院に運んでくれと頼む母親、心中に生き残った令嬢、刑務所でその名を謳われた老侠徒らが……。やがて物語は、山頂に用意されていたヘリコプターを挟んだ銃撃戦のクライマックスへと向かう……
主演、高倉健。伊藤一の原案を「網走番外地 望郷編」の石井輝男が脚色・監督した“網走番外地”シリーズ第四作目。撮影もコンビの稲田喜一。音楽は八木正生。
「日本侠客伝」と共に、高倉健を東映の看板スターにしたシリーズ作品の第4弾。「網走番外地」は、驚くことに、2年半で10作品を公開していて、本作は第1作が公開された同じ1965年の12月に公開されている。
主人公・橘真一が走らせるトラックに乗り込む男女達の悲喜劇は、石井監督はインタビューでジョン・フォード監督『駅馬車』を意識したと語っているのだが、高倉健がトラックを運転するシーンは彼が好きなジャン・ギャバンが出るフランス映画のようでもある。
クライマックスのアクション、極寒のロケ地にヘリコプターでのアクション。高倉健の体当たり的なアクション。エンターテイメント盛りだくさんでした。
※今年8本目の映画鑑賞