いいかげん馬鹿 1964年
山田洋次監督
物語
瀬戸内の小さな島の漁村。捨て子として漁師の源太に育てられた安吉は暴れ者。しかし、都会から疎開してきた可愛い少女の弓子には親切だった。ある時、弓子を危ない目に合わせたため、安吉は源太から折檻され、島を出る。10年ぶりに帰ってくると、弓子は美しい娘になっていた。安吉は島で何度も騒動を巻き起こし、その度に、呆れながらも弓子は安吉を心配する。そんなある時、安吉が案内してきた釣客を見て、弓子はそれが有名な小説家だと気付き、村長に告げると…
山田洋次監督。「馬鹿シリーズ」の第二弾。
ハナ肇(安吉)が密かに憧れるマドンナに岩下志麻(弓子)。故郷に戻ってきた安吉は事件や騒動を巻き起こす。人情喜劇。
笑いの中に、開発ブームに沸く日本の環境破壊の問題を提起している。安吉の「ふるさとは遠きにありて思ふもの」という台詞は、距離だけでなく、遠い過去のものになった日本の美しい風景を惜しむようです。
風来坊が故郷に帰って巻き起こし最後は再び故郷を去るパターン。映画の最後で安吉が的屋をやっていました。「男はつらいよ」の原点みたいな作品ですかね。
※今年108本目の映画鑑賞。