バードマンで皮肉られたようにアメコミ・スーパーヒーローものがハリウッドを席巻している。アメコミ・ヒーロー映画について考えてみたい。
スーパーマン 1978年
現在のアメコミ映画は1978年のスーパーマンから始まっていると思っている。スーパーマンは、それ以前から映画化されているが、特撮技術の進歩でリアリティのある映像が出来るようになった。ジョン・ウィリアムズの勇壮な音楽で、スーパーマンが空を飛ぶシーンは印象的だった。
主演のクリストファー・リーブさんは歴代スーパーマンでも一番の容姿だと思っている。
バットマン 1989年
スパイダーマン 2002年
「死霊のはらわた」のサム・ライミが監督。 摩天楼アクションが素晴らしかった。コミックでは表現できないスピード感!
X-MEN 2000年
日本では馴染みのなかったX-MENが映画で登場。世界ではドラゴンボールより売れているコミックだ。突然変異で特殊能力を持ったミュータント達は人間としての悩みを抱えたヒーローでシリアスなストーリーが多い。
ハルク 2003年
金獅子賞監督のアン・リーが何故ハルク? ドラマが長すぎてテンポが悪いと言われている。
ファンタスティック4 2005年
宇宙線を浴びて超能力を身につけた4人のヒーロー。
アイアンマン 2008年
戦闘スーツで闘う富豪ヒーロー。
アメリカの二大コミック、DC社とマーベル社があるが、「アイアンマン」はマーベル社が制作した映画の第一弾となる。
マーベル・シネマティック・ユニバースというコンセプトで、この後、「インクレディブル・ハルク」「キャプテン・アメリカ」「マイティ・ソー」などを次々と映画化。さらにヒーロー勢揃いのアベンジャー・シリーズを展開、空前のアメコミ映画ブームを作る。
アベンジャーズ 2012年
アベンジャーズは大ヒット。シリーズ化されている。
2018年 4月にはアベンジャーズ インフィニティ・ウォーが公開予定されている。
アベンジャーズ”のメンバーに加え、スパイダーマン、ドクター・ストレンジ、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のチームなどが新たに加わり、総勢60人以上のヒーローが登場すると言われている。
ちなみにアベンジャーズにスーパーマンやバットマンは入れません。マーベル社のライバルDC社のキャラだからです。
またスパイダーマン、Xメン、ファンタスティック4もマーベル社のキャラですが実写映画化の版権を他社に売っているため共演が出来ませんでした。
(スパイダーマンはソニー・ピクチャーズと調整がされて、2016年キャプテン・アメリカ/シビル・ウォーから登場しています。)
最後、アメコミ映画ブームについて考える。
日本のヒーローは「社会の平和」と「ちびっ子」を守るお兄さん的な存在。
それに対して、アメリカのヒーローは、自由、正義、民主主義を守る存在。
ヒーローはマイナリティやアウトロー、異形の持主だったり、
隠れて活動するアノニマスなヒーローも多い。
そう、彼らはアメリカのために闘う頼もしい民兵のイメージなんです。コミックヒーローですがアメリカ文化に根ざした存在だと思います。
現在、アメコミ映画が流行しているのは、マーベル社のマーケティングの成功だけでなく、変質しつつあるアメリカ社会が彼ら民兵を必要としているからではないでしょうか。