大人の見る繪本 生れてはみたけれど 1932年
小津安二郎監督
物語
子供の素直な視点から、肩書きに振り回されるサラリーマン社会の悲哀をユーモアを織り交ぜ描く。東京の郊外に引っ越してきたサラリーマンの一家。近くには父親の上司の家もある。さっそく、子どもたちは近所のガキ大将になり、その上司の息子も手なずける。ところが、父親はなぜか上司相手に卑屈な態度をとっていた。子どもたちにはそんな父の姿がたまらなく我慢ならなかった…
昭和、しかも戦前の子供たちの様子が見れる貴重な映画です。サイレント映画ですがなかなか面白くできていました。
「大人の見る絵本」なんて、サブタイトル付けていますが、それ程、気楽でもなく、サラリーマン社会の悲哀みたいなものが描かれています。
小津監督って、実は、子供を撮るのが上手い監督ですね。童心を忘れていないと言うのかな。ジブリ映画を見ているような気にさせられました。
※今年114本目の映画観賞