金魚のうたた寝

映画、漫画、小説などの話

音曜日 リズムネイション

JANET JACKSON’S RHYTHM NATION 1814

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80年代のスター、プリンスとマイケル・ジャクソンは仲が悪く、生前、2人の才能が交わることはありませんでした。もしプリンスとマイケルが一緒にアルバムを作ったら・・・と想像させてくれるのが、この「リズム・ネイション」です。

プロデューサーのジャム&ルイスは、プリンスの同郷ミネアポリスの出身で、プリンスが81年に作ったバンド「The Time」のメンバーとしてメジャーデビューした関係でプリンスと同じサウンド・ルーツを持っています。一方、ジャネットはご存知の通り、マイケル・ジャクソンの妹です。

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ジャム&ルイスも、ジャネット・ジャクソンも一番乗っていた時で、文句のつけようのない傑作です。このアルバムからは実に7曲がシングルカットされ、「Miss You Much」、「Rhythm Nation」、「Escapade」、「Alright」、「Black Cat」、「Love Will Never Do (Without You)」の6曲がBillboardでナンバーワンを記録。残る「Come Back to Me」も2位を記録しています。

 

Rhythm Nation1814

1. Interlude: Pledge
2. Rhythm Nation
3. Interlude: T.V.
4. State Of The World
5. Interlude: Race
6. The Knowledge
7. Interlude: Let's Dance
8. Miss You Much
9. Interlude: Come Back Interlude
10. Love Will Never Do (Without You)
11. Livin' in a World (They Didn't Make )
12. Alright
13. Interlude: Hey Baby
14. Escapade
15. Interlude: No Acid
16. Black Cat
17. Lonely
18. Come Back to Me
19. Someday is Tonight
20. Livin'... In Complete Darkness

 

 

十二人の怒れる男

十二人の怒れる男       1957年

物語

父親殺しの罪に問われた少年の裁判で、陪審員が評決に達するまで一室で議論する様子を描く。

法廷に提出された証拠や証言は被告人である少年に圧倒的に不利なものであり、陪審員の大半は少年の有罪を確信していた。全陪審員一致で有罪になると思われたところ、ただ一人、陪審員8番だけが少年の無罪を主張する。彼は他の陪審員たちに、固定観念に囚われずに証拠の疑わしい点を一つ一つ再検証することを要求する。

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密室劇の金字塔と言われている。舞台は、ほとんど会議室だけだが、まったく退屈しません。

有罪か無罪かの緊張感ある議論が白熱して、やがて、それぞれの陪審員人間性が見えてくる。エンターテーメントでありながらヒューママンドラマとしても、奥の深い作品になっていて、まさに傑作でした。

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※今年72本目の映画鑑賞

ジャッカルの日

ジャッカルの日      1973年

フレッド・ジンネマン監督

物語

1960年代のフランス。ド・ゴール政権に不満を持つ秘密軍事組織OASは凄腕の殺し屋ジャッカルにド・ゴール大統領の暗殺を依頼する。この計画をいち早く察知したフランス警察のルヴェル警視はジャッカルの暗殺計画に立ち向かうが、ジャッカルの照準は着実にド・ゴール大統領を追いつめていく…

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フレデリック・フォーサイスのベストセラーを映画化したサスペンス「ジャッカルの日」。

ハードボイルドな映画。暗殺を準備をするジャッカルの行動を淡々と描いていきます。次第に標的に近くジャッカルと、彼を捜査するルヴェル警視の神経戦が緊張感あるサスペンスに仕上がっています。

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映画を先に観てしまいましたが、原作も読んでみたくなりました。

※今年71本目の映画鑑賞

小説 脱出航路

脱出航路     ジャック・ヒギンズ

物語

第二次大戦末期、祖国ドイツを目指して、ブラジルから老朽帆船が出港する。搭乗者は、ベルガー船長以下29名のドイツ人男女。だが、連合軍の制圧下に置かれた嵐の大西洋は、越えるべくもない鉄壁に等しい。敵艦に砲撃される危険の中、荒波に抗して進む彼らは果たして祖国の土を踏めるのか? 

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3ヶ月かけて読了。一気に読むのは勿体無いのでチビチビ、遅読。

「鷲は舞い降りた」のジャック・ヒギンズの著作。とにかく面白い、冒険小説バンザイ!って感じです。 帆船の航海とパラレルで連合軍、ドイツ軍と複数の登場人物が登場しますが、クライマックスで見事に話が収斂していきます。

「鷲は…」と同様にキャラが立っています。Uボート艦長で、捕虜となるポール・ゲリッケがかっこいい。

ハヤカワはなんで絶版にしたのか?オールタイムベストだと思うよ。

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今年3冊目の小説。映画もいいけど活字もね。

禁じられた遊び

禁じられた遊び       1951年

ルネ・クレマン監督

物語

 1940年6月、南仏の田舎。機銃掃射で両親を失い、さまよっていた5歳の少女ポーレットは、少年ミシェルと出会い彼の家に連れていってもらう。ポーレットのために死んだ子犬の墓を作るミシェルから、死んだものはこうやって葬る事を教わったポーレットはミシェルといっしょに次々とお墓造りをしていった……。

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名曲「愛のロマンス」と大まかな筋書きは知っていましたが観るのは初めてです。

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死をまだ理解できない、幼いポーレットは小さな恋人ミシェルと墓作りの遊びをします。

ルネ・クレマン監督は、戦争で人を殺戮している大人たちは、子どもたちの行為(禁じられた遊び)を責めることができるのか、と反戦を訴えています。

子役たちの演技が素晴らしく、特にポーレットを演じたブリジッド・フォッセーは、当時まだ5歳、奇跡的な演技です。

今更ですが、この映画は名作中の名作ですね。観て良かった。

 

 ※今年70本目の映画鑑賞

 

レディ・プレイヤー1

レディ・プレイヤー1

 スティーヴン・スピルバーグ監督

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DVDが出てから見ようかとも思いましたが、こういう映画は大スクリーンじゃないと迫力がないと思って劇場に行きました。で、観て良かったです。80年代のスピルバーグ映画のようなエンターテイメント作品です。

先ず、最新の映像技術に圧倒されました。主人公らが活躍するのはアバターとかマトリックスのようなバーチャル世界ですが、カーレースからホラー、ファンタジーと、もう何でもありです。ガンダムメカゴジラ、アキラのバイクなど日本のキャラも多数登場します。

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 映像だけでなく物語も面白い。バーチャル世界の継承を争うゲームは、創始者ハリデーの人生が謎解きのヒントになっています。謎に満ちた創始者の人生と彼のメッセージを主人公らが解き明かすミステリー仕立てです。

この作品は原作があるのですが、スピルバーグの世界観にもマッチしていて、ハリデーがスピルバーグ自身に重なって見えました。

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70歳を超えても衰えないスピルバーグ。もう映画の神様ですね。

 

 公式サイト

http://wwws.warnerbros.co.jp/readyplayerone/sp/

※ 今年、劇場で観た映画2本目。

音曜日 フリードリッヒ・グルダ

フリードリッヒ・グルダ

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」 

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GWボケで、音曜日がズレてしまいました。

 クラシックは詳しくありませんが、人生で初めて買ったCDが、この一枚です。とりあえずベートーヴェンみたいな素人チョイスでしたが、華麗なピアノと堂々した交響楽が素晴らしく、今も愛聴しています。

ロックやポップス、ジャズも好きですが、クラシックもいいですね。音の繊細さとか美しさとか、現代音楽が忘れてしまったものがあるように思います。