恐るべき子供たち 1949年
ジェン・ピエール・メルヴィル監督
物語
母を亡くし、ふたりきりになったエリザベートとポールの姉妹。ポールの友人ジェラールや、エリザベートのモデル仲間アガトがふたりの生活に入り込むなか、エリザベートを見初めた富豪が死亡。屋敷を受け継いだ彼女は、4人で共同生活を始める。
ジャン・コクトーの同名小説の映画作品。本作はヌーベルバーグの先駆けとして評価されている。
エリザベートとポールの姉弟2人の世界はダルジェロスが投げた雪玉から崩れていく。エリザベートを密かに愛するジェラール、そしてダルジェロスに瓜二つのアガート。4人の関係がもつれて破局へと向かう。まるで神話的のような悲劇。4人の関係を象徴するかのような音楽、バッハの<4台のチェンバロのための協奏曲 イ短調 〉が印象的です。
コミックで「恐るべき子供たち」を読んだのは高校の頃。萩尾望都さんが原作と思っていました。当時は何が良いのかピンと来ない作品でしたが、映画を観てようやく作品の世界観が理解できました。今更だけど、コクトーの小説をコミック化した萩尾望都さん凄いな。
※今年196本目の映画観賞