ライムライト 1952年
物語
かつてイギリス一と言われた道化師のカルヴェロ。いまや中年を過ぎすっかり落ちぶれ酒浸りの日々を送っていた。ある日カルヴェロは、自殺を企て意識不明で倒れていたテリーという美しいバレエの踊り子を助ける。テリーは姉が娼婦となって自分のレッスン代を払ってくれていたことを知ってから足がマヒしてしまった。すっかり失望して生きる気力を無くしていた彼女をカルヴェロは献身的に介抱し、もう一度バレエを踊らせる。
カルヴェロは人生に絶望したテリ-を励まし、勇気づけます。
「人生は恐れなければ、とても素晴らしいものなんだよ。人生に必要なもの。それは勇気と想像力、そして少しのお金だ。」
「人生に一体どんな意味を求めてるんだい?人生というのは願望なんだ。意味じゃない」
「君はいつも病気のことばかり考えて、暗く、うつむいている。それじゃあ、いけない。人間には死ぬことと同じくらい、避けられないことがあるんだ。それは生きることだよ」
チャップリンの人生哲学が詰まった数々の名セリフが感動させます。
↑チャップリンと言えばやっぱりパントマイム。劇中劇でサイレント時代のライバルのキ-トンとの初の共演も見せてくれました。
オープニング曲のTerry’s Theme (Eternally)は、第45回(1972年)アカデミー作曲賞を受賞。
チャップリンは作曲家でもあるんですよね。
この映画はチャップリンが62才の時に作ったものですが、当時、赤狩りでハリウッドから追われそうだったチャップリンは、これが自身の最後の作品になると考えていたのではないでしょうか。それだけにチャップリンの渾身の力がこもっています。傑作です。
※今年67本目の映画鑑賞