ブリキの太鼓 1979年
ナチス台頭期のポーランド。3歳になったオスカルは、その誕生日の日、母からブリキの太鼓をプレゼントされる。この日、彼が見た大人たちの狂態を耐えられないものと感じたオスカルは、その日から成長を止めた。
ギュンター・グラスが1959年に発表した小説の映画化作品。ニュー・ジャーマン・シネマの旗手、フォルカー・シュレンドルフが監督しカンヌ映画祭グランプリ、アカデミー賞外国語映画賞を受賞した。
成人並みの知性を持って生まれ、自らの意思で成長をコントロールしたり、叫び声でガラスを割ることができる悪魔的な少年オスカル。そして彼以上に悪魔的な”時代”〜ナチスが台頭でダンツィヒ市民は分裂して、暴力や差別が横行している。作品の寓話性とリアリズムが”気持ち悪さ”を相乗的に高めます。
エロチックなシーンやグロテスクなシーンがあります。一部の国では、児童ポルノとして検閲されたり、上映禁止になったりしているそうですが、セックスと暴力、生と死など作品のテーマなんでしょうね。
かなり衝撃度のある作品でした。いろいろな解釈ができる作品で、一言で語れる映画ではないです。これは凄い映画だなぁ。
※今年51本目の映画鑑賞。