女が階段を上る時 1960年
成瀬 巳喜男 監督
物語
夫に先立たれ、銀座のバーで雇われマダムとして働く矢代圭子は、店のマネージャーだった小松らと借金で新たに店を持つが、非情なプロに徹しきれずに悩む。実家で療養中に圭子は店の客だった関根、藤崎らと次々に関係を持つが・・・
脚本・製作が菊島隆三。監督が成瀬巳喜男、音楽は黛敏郎。主演に高峰秀子、仲代達矢、森雅之。
黒澤明の「椿三十郎」や「赤ひげ」で有名な菊島隆三が脚本・製作した作品。高度成長期、会社の役員らが飲みに行く華やかな銀座のバーで働く女たちを描いている。
マダムの高峰秀子と店のマネージャー役の仲代達矢。高峰秀子は亡くなった亭主に操を立てていて、客との個人的な付き合いをしない。そんなマダムを仲代達矢は密かに想っているのだが、仕事の関係もあり距離を置いている、そんなドラマです。
体調を崩して、佃島の実家で静養するマダム。華やかな銀座と対比される庶民の生活ぶり。まだ女性の働き口が少なく、まとまった収入を得るのは接待業くらいしかない事情が語られる。
メロドラマなんですが、黛敏郎の音楽が重くて、なんかドキュメンタリーみたいでした…
※今年24本目の映画鑑賞。