紳士協定 1947年
エリア・カザン監督
物語
一人のジャーナリストが、アメリカの反ユダヤ主義を調査するため、自らユダヤ人と偽って取材をする。ユダヤ人の立場になって初めて分かる様々な差別。出版社自体にも存在する偏見と闘いながら、真の正義を追求していく姿を描く。
「波止場」「欲望という名の電車」「エデンの東」のエリア・カザンが監督した。第20回アカデミー賞作品。
ユダヤ人差別を扱った社会派ドラマ。ハリウッド映画らしくラブストーリーを絡めて話は展開するが、正直、プロバガンダ・教育的なところがあり余り面白くない。
冒頭で世界を支えるアトラス像が出てくるけど、戦勝国アメリカの自信に満ちた理想主義を象徴しているように思える。当時(ベトナム戦争以前)アメリカ人はアメリカが旧世界の悪弊を変えると素直に信じていただろう。そんな気持ちで、この映画を観ると伝わってくるものがある。
おまけ、グレゴリー・ペックはダンディでカッコ良かった。比類なき二枚目スターです。
※今年198本目の映画観賞