聖衣 1953年
ヘンリー・コスタ監督
物語
ローマ帝政時代、次のローマ皇帝のカリギュラと対立して、帝国辺境のパレスチナに護民官として追放された貴族マーセラスはキリストの処刑に関わることになる。処刑後、ローマに戻るマーセラスだか、キリストのローブに触れてからずっと得体の知れない恐怖感に取り憑かれてしまう。ローブに原因があると考えたマーセラスはローブを探しに再度イスラエルに赴くのだが、そこでキリストの信者との出会いからイエスや彼の教えを知ることになる。
原作はロイド・C・ダグラスのベストセラー小説。ハリウッド初のシネマスコープ方式の劇映画で1953年の全米興行成績で1位のヒットを記録、また同年のアカデミー賞で美術、衣装の2部門を受賞した。
アカデミー賞を受賞した衣装や美術。ローマ帝国やキリスト教の舞台となるエルサレムのスペクタルが素晴らしい。宗教映画ですが、ハリウッドらしいエンターテイメント作品でもあります。
キリストの十字架刑、キリスト教では救い主であるイエス・キリストが人類をその罪から救うために身代わりになった重大な出来事です。映像化で神経を使っていますね、キリストの顔は十字架に隠れて映されません。
反ローマ帝国を扇動するクリスチャンとして処刑されるマーセラスと彼と運命を共にする恋人のダイアナ。普通に考えれば悲劇だが、幸せそうに神の国へと向かう二人を描いたラストシーンは圧巻でした。
※今年49本目の映画鑑賞。