明けましておめでとうございます。
【今年の目標】
今年も、たくさん映画を観たり、漫画を読んだりしたいです。ご気楽な目標で頑張ります。
ブログも適当に更新しますので、たまに立ち寄ってください。
あと、コロナに感染しないこと。これは大切。
皆さまもお気をつけてください。
2021年 元旦 金魚
ラ・ブーム 1980年
クロード・ピノトー監督
物語10月のパリ。13歳のヴィックは、新学期に期待と不安に胸を膨らませていた。そんな恋に憧れるヴィックにとって初めての「ブーム(パーティ)」がやってきた。彼女はそこで美少年のマチューと出会い、たちまち恋に落ちる。急速に距離を縮めていく2人に、パパとママは気が気じゃない。そんなある日、パパの浮気が発覚し、別居騒動に。ヴィックの家族たち、そして彼女の恋の行方が大きく揺れ動く。
ソフィー・マルソーのデビュー作。フランスでは450万人の観客を動員するヒットを記録し、日本でも話題になった。
ソフィー・マルソー。未だ13才(中学生)ですが、年齢より大人に見えますね。
あどけないようで色気もあって、ラストシーンの恍惚とした表情なんか、クラっとします。ああ、女の子って恐い…。
単なるアイドル映画と評されることも多いようですが、ヴィックや母親、小粋なお婆ちゃんの女性像にはパリジェンヌの伝統やフランスにおけるフェミニズム的な文化も感じます。
ヴィックを取り巻く大人たちのドラマが案外いいです。ヴィックの両親の離婚騒動が描かれていますが、夫婦の離婚率は、日本もフランスも70年代後半から急増しています。
両親の離婚が子供たちにとって珍しくなくなってきた、そんな ”時代” なんか映し出しているように思います。
LA BOUM - Reality - Richard Sanderson (HD)
ヒットした主題歌。ロマンチックでいい曲ですね。映画のシーン、当時発売されて若者に人気となった ”ウォークマン”が、当時の流行をつかまえた「恋の小道具」なっています。これも時代を感じるな(笑)
※今年59本目の映画鑑賞。
神様メール 2015年
ジャコ・ヴァン・ドルマル監督
物語
ブリュッセルの街で家族と暮らしている神様は、自分の部屋のパソコンで世界を支配し、いたずらに事故や災害を起こして楽しんでいる。そんな父に怒りを覚えた10歳の娘エアは、神様のパソコンから人々に余命を知らせるメールを送ってしまう。世界は大パニックに!エアは人間たちを救済しようと家出し、人間社会へ飛び出していく。そんな娘を追って神様も人類へ出るが…。
ベルギー、フランス、ルクセンブルグの共同制作。2015年のカンヌ映画祭で上映された。ベルギーのアカデミー賞にあたるマグリット賞で最優秀作品賞を獲得。ヨーロッパ各国でヒットしたコメディ。
原題は、Le Tout Nouveau Testament、直訳は最新の新約聖書。キリスト教の世界では、ユダヤ教の聖典を旧約聖書、キリストの教えを新約聖書と呼ぶことから、三回目の「神との契約」というところ。
神様はブリュッセルに”実在”していた。人々のイメージとは異なり、強権的な父親で、神の書斎で退屈しのぎに、人間社会に事故や災害を起こす意地悪な神だった。
「神様は本当は嫌な奴」なんて冒涜とも受けとめられそうな設定ですが、旧約聖書に出てくる神は、洪水を起こしたり、エジプトに十の災いをもたらすなど無慈悲なこともなさりますので聖書の話を知っている方がより笑えます。
そんな父親に怒りを覚えた娘のエアちゃんが反旗を翻し、父のパソコンから世界中の人々に余命を伝えるメールを発信する。余命を知った人々は、神を畏れずに好きなように生きるようになります。
エアちゃんは、兄の JC(jesus christ)のアドバイスで、6人の使徒を使い、新たな福音を伝えるために人間社会に行くことを決意するのでした…。
物語は使徒に選ばれた6人のエピソードを中心に描かれます。
それぞれのエピソードは哀しく可笑しいユーモラスなもので、映像もファンタジックで素晴らしかったです。現代における宗教のあり方を考えさせられるところもあり、なかなか非凡な映画でした。
そういえば今日は12/24でしたね。
メリー・クリスマス、J.C
※今年58本目の映画鑑賞。
の・ようなもの 1981年
森田 芳光 監督
物語
古典落語の修業に励む二ツ目の落語家、志ん魚は23歳の誕生日、初めてソープランドに行く。そこで出会ったソープ嬢エリザベスと惹かれあい、デートを重ねるようになる。そんなある日、志ん魚は女子高の落研からコーチの依頼を受けた。そして部員の一人、由美とのデートにこぎつけたが、由美の父親の前で一席噺をしたところ、ちっとも面白くないと言われ、大いに傷ついてしまう。
森田芳光監督の劇場映画監督デビュー作。落語家を目指す若者らを描いたコメディタッチの青春群像劇。
タイトル「のようなもの」は三遊亭金馬の十八番「居酒屋」からの引用だが、ベストセラー小説「なんとなく、クリスタル」にも通じる80年代らしい雰囲気。
ソープ嬢(秋吉久美子)のエリザベス。洋書を原書で読むほどのインテリなのに風俗嬢として働いて、寝る関係でも恋人にはならない。こういうのが時代の雰囲気だったかな。
高校生と付き合う志ん魚。女子高生も大人びて、当時は「ぶりっ子」なんて言葉も流行しつていた。しかし、志ん魚、ソープ嬢と女子高生の二股とは最低(笑)。
高度成長が終わった80年代の始めは、貧しくもなく、豊かでもなく「一億総中流」と呼ばれた。学生運動も下火になって政治に関心を持たなくなり、目的もなく危機感もない空虚な現実の中で、何においても熱くなりきれず 生きていた当時の若者は「しらけ世代」とも言われていた。
そんな時代の若者たちの漠然とした不安や雰囲気が伝わる映画でした。
シー・ユー・アゲイン雰囲気 / 尾藤イサオ
※今年57本目の映画鑑賞。
前の記事「8ミニッツ」からの流れですが、
タイムトラベル、タイムスリップなどを扱った作品で、マイ”ベスト5”を紹介。
「ドラえもん」
人生で初めて出会った「タイム・トラベル」を扱った作品です(笑)。
実は「ドラえもん」自体、のび太の将来を変えるために、子孫が送り込んだ未来のロボットという設定なんですね。
のび太はジャイ子と結婚するはずだったが、未来が変わったのか、しずかちゃんと結婚することになります。そしたら、セワシくんは生まれて来ないなんて考えすぎですかね。
タイムマシンをネタにした「ドラえもんだらけ」の回が印象に残っています。
「戦国自衛隊」(1979年)
原作は半村 良が1971年に発表した小説。近代兵器で武装した自衛隊一部隊 21名が戦国時代にタイムスリップする。
もし戦国時代の武士と自衛隊が戦ったら? そんな歴史のIFを空想させる作品。リメイク版も作られましたが、これは千葉真一のアクションが素晴らしい1979年版がいいですね。
この作品から影響を受けた「くれよんシンちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦」もなかなか良かった。
(1985〜90年)
スピルバーグ総指揮、ロバート・ゼメキス監督の大ヒット3部作。高校生のマーティ・科学者のドクはドクが開発したタイムマシンで過去や未来へ行く。傑作SFコメディ。
誰でも知っている作品ですが、とにかく面白いですよね。このジャンルでは、これまで(たぶん、これからも)最高の作品じゃないでしょうか。
「JIN-仁-」(2009〜11年)
村上もとか 原作。コミックは2000〜10年まで連載。大沢 たかお、綾瀬はるか、中谷美紀らが主演したテレビドラマ。
幕末の江戸にタイム・スリップした医師が現代から持ち込んだ知識と幕末の人々の協力により近代医療を実現していく物語。SFだけでなく、時代劇、ヒューマン、恋愛ドラマなど、いろいろな要素があって面白い。名作です。
「恋はデジャ・ブ」(1993年)
ハロルド・レイミス脚本・監督、ビル・マーレイ主演のラブ・コメディ。ちょっと偏屈なところがある人気気象予報士フィル・コナーズは取材で訪れた街で突然タイム・ループに留めおかれることに。毎日繰り返す ”2月2日” の中で仕事仲間のリタを口説こうとするが…
映画を観た後、「 日々の生活って、この映画のタイム・ループみたいなものだよな」って考えさせられます。コメディだけど深い。こういう映画にはなかなか出会えないな。
以上、私のお気に入りタイムトラベル作品でした。
おしまい。
ミッション : 8ミニッツ 2011年
物語
シカゴで乗客全てが死亡する列車爆破事件が発生。犯人捜索のため政府が遂行する極秘ミッションに、米軍エリートのスティーブンスが選ばれる。事故犠牲者の事件発生8分前の意識に入り込み、その人物になりすまして犯人を見つけ出すという作戦で、必ず8分後には爆破が起こり元の自分に戻るスティーブンスは、何度も「死」を体験するうちに次第に作戦への疑惑を抱きはじめる。
デヴィッド・ボウイの息子、ダンカン・ジョーンズ監督作品。評判となったデビュー作「月に囚われた男」に次ぐ第2作。タイム・ループを題材にしたSFサスペンス。原題は「Source Code」
主人公は爆破犯人を見つけ出すミッションが与えられていて、いつも列車爆破テロの8分前の世界に戻って来るタイム・ループ。
犯人捜索に失敗して何度も爆発に巻き込まれるループってキツいけど、戻る度に美女から熱い眼差しで迎えられるのはいいね。笑
軍のミッションとして、爆発8分前の列車に何度も送り込まれるスティーブンス。過去と現在を往復しながら事件の真相に近づいていく。
ネタものなので、紹介はこの辺で終わりにしましょう。
本作、「バタフライ・エフェクト」(2004年)や「マトリックス」(1999〜2003年)などの影響を受けているでしょうね。アイデアは斬新ではないけど上出来。ミステリー的な要素もあって面白かった!
※今年56本目の映画鑑賞。
レスラー 2008年
物語
かつては人気を極めたものの今では落ち目のレスラー、ランディ。ある日、ステロイドの副作用のために心臓発作を起こし、レスラー生命を絶たれてしまう。疎遠だった娘と関係を修復しようとするが上手くいかずストリッパーのキャシディにも振られ、孤独に打ちひしがれる中で、ランディは再びリングに上がる決意をする。
俳優で元プロボクサーのミッキー・ローク主演。第62回ベネチア国際映画祭金獅子賞、ゴールデングローブ賞の主演男優賞など数々の賞を獲得。
かつてスターだった中年レスラー。実話かと思うくらいリアリティのある話でした。主演のミッキー・ロークはビジュアルもうらぶれた感じもランディ役にハマっていました。星3つ!
家族を大切にしなかったことから家庭が崩壊し一人暮らしとなったランディ。心臓発作をきっかけに絶縁状態だった娘との関係を修復しようとします。娘との葛藤ツラいです。
ファンから声援を浴びるリングにしか自分の価値を見つけられないレスラーという生き物。
いや哀しい。観ていてツラい気分になってしまいました。
※今年55本目の映画鑑賞。